「湾岸区」はカジノを中心とする統合型リゾートで「世界一豊かな地域」になる?!
「都構想」の目的はカジノ――橋下市長が本音
橋下市長は、9月13日西淀公園でのタウンミーティングで、「湾岸区はすごい。ベイエリア、世界でも一番裕福な地域になる。カジノを含む統合型リゾート、世界ナンバーワンのリゾート地をつくる」と述べています。
そして「海上リゾート(を実現)するためにいま何をするかが都構想。そんなことより敬老パスなんとかして、という人は共産党を応援して下さい」と本音を暴露しています。
彼らがカジノをつくろうとしているのは此花区夢洲です。私たちの住む町の未来にかかわる重大問題です。
カジノ合法化につきすすむ安倍政権
国会でもカジノ推進の動きが強まっています。安倍首相はシンガポールのカジノを視察し、「(カジノは)日本の成長戦略の目玉になる」とのべ(5月30日)、秋の臨時国会でカジノ合法化法案を通そうとしています。
カジノ推進をめざす国会議員でつくる「カジノ議連」には、自民、民主、維新、公明、みんな、生活の各党から200人以上が名前を連ね、安倍政権の中枢メンバーも多数加わっています。
多くの人をカモにして法外な金をむしりとる=カジノの本質
カジノは刑法で禁止されている賭博です。どんなに華やかな外見で飾ろうが、多くの人をカモにして法外な金をむしりとる賭博場というのがカジノ本質です。
公明党の山口代表は7月、シンガポールのカジノを視察し、「国際会議場やホテル、その他の複合的な施設の一角にカジノがある」「カジノのシェア(割合)は3%程度」と述べています。しかし、統合型リゾートでは、床面積に占める割合が3〜5%にすぎないカジノが、収益の7~8割をたたきだすのです。
シンガポールの「マリーナベイ・サンズ」。地上57階建てのビル3棟の最上階に大型船に模した屋外プール。ショッピングモール、国際会議場、2600室のホテル。ここも収入の7割をカジノが支える
賭博はギャンブル依存症患者を大量につくりだす
賭博はギャンブル依存症患者を大量につくりだし、多重債務、家庭崩壊など本人だけでなく家族をも苦しめます。
シンガポールのカジノでは、開業後4年で本人や家族の申し出によって入場禁止になった人が20万人を超え、自己破産者も急増しています。
韓国のカジノ、江原(カンウォン)ランドには年間300万人をこえる韓国人が出入りし、入り口周辺には銀行ATMや質屋が建ち並んでいます。韓国政府は月15回までの入場制限を設け、2ヶ月続けて15回カジノに入ると「賭博中毒センター」で指導を受けることを義務付けていますが、同センターを昨年1年間で1万人近くが訪れています。
日本のギャンブル依存症患者は世界でダントツ
日本はすでに世界有数のギャンブル大国です。実質的な賭博であるパチンコ・パチスロの粗利(あらり)は年3兆9千億円、カジノ世界一のマカオの売上2兆6800億円をしのぎ、公営賭博を加えると日本人は年間に5兆6千億円も負けています。
ギャンブル依存症患者は約536万人、成人男性の8.8%、女性の1.8%にのぼり(8月20日厚労省発表)、米国1.58%、香港1.8%、韓国0.8%と他国に比べてダントツです。安倍首相や橋下市長はそんな日本にさらにカジノをつくるというのです。
経済振興は中小企業支援、住民福祉の拡充でこそ
賭博は負ける人を犠牲にし、特定の者がもうけをはかろうとするものです。目先の利益さえ見込めるなら、多くの人の苦しみなどおかまいなしというのでは、まともな政治とは言えません。
経済振興をいうなら、リフォーム助成制度の実現など、大阪経済の中心をになう中小企業が元気になる施策によって、雇用と所得を増やし、消費を拡大することが大切です。また、国保料や介護保険料の値下げ、敬老パス有料化の撤廃など、住民福祉の拡充と負担軽減で安心して暮らせる大阪をめざすことが政治の責任ではないでしょうか。
11月20日、カジノ問題シンポジウムにご参加ください!
こうした状況をふまえて、日本共産党国会議員団からカジノ問題の専門家、大門みきし参議院議員にきていただき、以下の通り、カジノ問題シンポジウム(仮称)をひらきます。ぜひ多数のご参加をよびかけます。
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日時 11月20日(木)午後6時半~
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会場 此花区民ホール
(阪神なんば線「千鳥橋」下車すぐ)
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パネリスト
大門みきし氏(参議院議員)
桜田照雄氏(阪南大学教授)
山口美也子氏(大阪いちょうの会)
北山良三氏(大阪市会議員) -
主催 日本共産党西淀川此花地区委員会