コータロー議員が南海トラフ巨大地震による最大被害が想定されている西淀川区を視察


IMG_6601-2※千北橋上で神崎川の調査をおこなうコータロー議員(左から2人目。1人おいて石井みすず、北山良三) 

12月12日、南海トラフ巨大地震によって府下最大の被害が想定されている西淀川区内の現状について、辰巳コータロー参議院議員が現地調査に入りました。この調査には、北山良三市議、石井みすず府政対策委員長が同行し、佃地域の町会役員も参加しました。調査団一行は国道2号線沿いにある左門橋左岸防潮鉄扉を視察、次に神崎川千北橋付近を視察、最後に淀川右岸の視察をおこないました。

IMG_6582-2※国道2号線左門橋上から左門渡川下流方面を見る。左のマンションは佃コーポ 

被害想定地図<図① 大阪府ホームページより>赤色のエリアは、地震発生後10分以内に、河川からの溢水(いっすい)により浸水(30㎝以上)する区域(朔望平均満潮時)。青色のエリアは、津波による浸水が30㎝になるまでの間に、河川からの溢水により浸水(30㎝以上)する区域(朔望平均満潮時)
 私たちが急きょ、コータロー参議院議員の協力をえて現地調査をおこなったのは、大阪府防災会議が10月30日に公表した南海トラフ巨大地震による被害想定の内容があまりにもショッキングだったからです。
これによると、西淀川区内を流れている左門渡川、神崎川の堤防の一部は、堤防や鉄扉自体が、地盤の液状化などによって地震直後に沈下するらしいです。そのために、図①のように2つの川に挟まれている佃全域、神崎川左岸側の御幣島2、4、6丁目、千舟2、3丁目の川沿いのゼロ㍍地域では、津波がくる前に浸水が始まり、迅速に避難行動を開始した場合でも、西淀川区内だけで最大5665人が死亡するとの想定です。市内全域の死亡想定が最大7882人ですので、大半が西淀川区民となります。これは西淀川区民にとってショッキングな発表でした・・。

防潮堤等の点検結果 防潮堤等の点検結果 凡例<図② 大阪府ホームページより>※防潮堤等の調査結果

現地調査で大阪府の担当者は、堤防の耐震化工事が必要な区域約90㌔で約2100億円の事業費がかかると試算し、その中でもきわめて緊急性の高い佃など海抜ゼロ㍍地帯の堤防計9㌔(図②の赤の実線部分)の補強工事(総事業費約300億円)については最優先で工事に着手するとし、12月議会で補正予算40億円を確保したと報告しました。
北山良三市会議員は「巨大地震は明日起こるかも知れない。10年15年のテンポで堤防を補強していては間に合わない。2、3年以内にすべて終わらせることが必要だ。そのための予算を確保するために全力をあげてほしいと要請しました。大阪府が来年度以降もどれだけの予算をつけて、どんなテンポで堤防の補強工事をすすめようとしているのか、注視していかなければなりません。

IMG_6615-2※淀川右岸の河川敷から、阪神なんば線の淀川橋梁をのぞむ

淀川右岸の視察では、阪神なんば線の橋げたが低く支柱がたくさんあるために増水時に危険であること、線路を通すために堤防がくりぬかれており、津波時はここから淀川の水が溢れ出すことが予想されていると説明されました。
阪神なんば線の淀川橋梁のかさ上げと線路の高架化は、3年ほど前に福町の町会関係者の要望もうけて、阪神電鉄、大阪市、国と交渉し、着工が決まりましたが、橋下市政になってからその作業は遅々として進んでいません。
今回の現地調査で、防災の観点からも、橋りょうのかさ上げ工事が急がれていることがあらためてうきぼりになりました。

視察後、辰巳コータロー参議院議員は「大阪での被害想定が出たことで防災に対する住民の意識が高まっています。国が率先して対策予算を立てるよう求めていきたい。『国土強靱化』は海峡横断道路などではなく、真に防災対策を強化し、国民の命と財産を守ることを最優先にすべきです」と述べました。
国民の命を守ることは政治の最低限果たさなければならない責任です。私たちも、コータロー議員と連携をとりながら、大阪府、大阪市に対して区民の要望、声を届けるようがんばっていきます。(HH)


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