おおさか維新の「身を切る改革」は本物か?


「身を切る改革」①――削ったのは府民や市民の暮らしです

  • おおさか維新は、大阪でやってきた「身を切る改革」を全国でやれば、消費税増税しなくても、教育や福祉の財源は確保できると主張しています。
  • しかし、彼らが「切って」きたのは、府民や市民の暮らしではなかったのでしょうか。
  • 橋下・松井両府政(2014年度まで)で削った府民の暮らし関連予算は、老人ホーム建設費補助金3分の1カット、学校警備員補助廃止、救命救急センターへの各補助金全額カットなど、1551億円にものぼります。
  • 大阪市でも、橋下前市長は「大阪市民は非常にぜいたくな住民サービスを受けている」と言い放って、3年間で469億円も市民向け施策・事業を削減しました。子育て世代に対して、市民税非課税世帯からの保育料徴収、市独自の保育料軽減措置の廃止、新婚世帯向け家賃補助の廃止などを強行。保育園・幼稚園の廃止、民営化もすすめています。現地建て替えが決まっていた住吉市民病院(住之江区)は「二重行政のムダをはぶく」「年間5億円浮く」と廃止を強行しました。
  • さらに、赤バスの廃止、市バス路線の廃止、便数カット、敬老パスの有料化など高齢者政策も容赦なく切り捨てました。
  • こんな政治を全国に広げられたらたまりません!

「身を切る改革」②――税金分け取りの政党助成金は平気で受け取る

  • おおさか維新は、「身を切る改革」を叫びますが、いまもっとも必要な改革については一言も触れません。
  • 年間320億円にのぼる政党助成金。国会議員の約400人分の給与に匹敵します。おおさか維新には2016年度分として4億8580万円の交付が決定しています。国会議員1人あたり2429万円、月額約200万円です。これを廃止すれば、議員定数の削減などしなくて済みますが、彼らは一言も言いません。
  • 中小企業の税負担は20%、大企業は12%、巨大企業は6%という不公正な税制、タックスヘイブンなどの「税金のがれ」。これを改めれば消費税増税に頼らずに、社会保障と景気回復、財政の立て直しができます。しかしおおさか維新は、この問題には一言も触れません。大企業・財界にはものが言えないようです。

「身を切る改革」③――維新議員の政務活動費の不正支出続々

  • 「身を切る改革」をかかげるおおさか維新の会。その母体となる地域政党・大阪維新の会所属議員による政務活動費の不正支出はあとを絶ちません。
  • 小林由佳(堺市議)――印刷や配布の実態がない政策ビラの代金などに計1040万円を支出。返還をめぐって訴訟に発展。
  • 黒瀬 大(堺市議)――小林由佳市議の不正に直接関与した。党を除名。
  • 北野礼一(元堺市議)――ゴルフコンペの景品購入代などに約1050万円を支出し、辞任に追い込まれた。
  • 伊藤良夏(大阪市議)――トヨタの高級車「レクサス」の購入費の一部に政務活動費を充てていた。
  • 奥野康俊(府会議員)――平成23年度から3年間、閉鎖されているホームページの運営費用として、親族の男性に対し計約262万円を政務活動費から支払う。
  • 荻田ゆかり(元府議)――自分の子どもを事務所スタッフに送迎させるなど不正使用があったとし、2011年度の政務調査費約413万円のうち約372万円を府に返還。
  • 橋本和昌(府会議員)――12〜13年度、架空のタクシー代を政務活動費から支出。約24万円を返還。

「身を切る改革」④――本当に「せこい」政治家は誰か

  • 最後に、松井代表が「身を切る改革」の象徴して、「退職金廃止」をアピールしていることについて。
  • 退職金は確かに廃止しますが、そのウラで、知事の退職金628万8千円を48ヶ月(1期4年)で割り、その分を毎月の給料に上乗せしています。その結果、年2回の一時金は毎月の給与をもとに算定するため増額となり、受け取る総額は約348万円増えるというカラクリです。
  • 松井さんは舛添さんのことを「せこい」と批判しましたが、こちらも負けず劣らず「せこい」のでは?

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