維新が成立をねらう「広域一元化条例」とは?


大阪民主新報 3月14日付

維新の会が3月中の成立をねらういわゆる「広域一元化」条例とは、政令市である大阪市がもつ「広域の街づくりの権限と財源」を大阪府に「委託する」という内容です。昨年11月の住民投票で示された民意は「政令市の豊かな権限と財源を大阪市のまちづくりと住民の暮らしの向上に生かしてほしい」というものであり、条例案はこの民意を踏みにじるものではないでしょうか。

大阪市議会では維新の会は過半数に足らず、公明党の協力なしには条例は成立しませんが、公明党は一部修正に維新が応じれば賛成すると報道されています。その修正の内容というのは、「市長と知事が対等の立場で協議する」という趣旨の文言を入れるというもので、松井市長は応じる構えです。しかしこの文言を条例に加えれば、大阪市の権限と財源が大阪府に奪われるのではないかという懸念が払拭されるのでしょうか。条例案では、知事を本部長、大阪市長を副本部長とする「副首都推進本部会議」を設置するとし、会議の代表はあくまでも知事なのです。しかも、市の事業が府に移るのであってその逆はありません。「対等な立場で協議」といっても条例で規定される知事と市長の立場はもともと知事が優位に立っているし、大阪市の権限・財源を大阪府が奪うという条例の仕組みはなんら変わらないのです。つまり公明党は、おおっぴらには賛成しにくいので、賛成するための口実をつくりたいだけではないでしょうか。

日本共産党は条例案を通さないために最後までがんばります。仮に維新・公明の賛成で成立させられてもがっかりする必要はありません。今後のたたかい、選挙をつうじて、府議会・市議会の構成を変えるならば、条例を廃止することができます。私たちは広範な市民と手をつないで引き続き頑張ります。

〈明るい民主大阪府政をつくる会作成のチラシ〉

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